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不動産登記を専門とする当事務所におきまして、ここ最近多い相談が、高齢の方が所有している不動産を親族の方が売買などの段取りをして他人に譲渡するというのがあります。
ここで司法書士としてまず確認しなければならないのが、大変失礼ながら「その高齢の方に判断能力があるか?」ということです。判断能力・・・、自分のこの不動産を売買するということがわかるかということです。
そしてやはり親族の方からは「最近ボケてきて・・・。でも大丈夫、なんの問題もありませんから」と回答いただくことがあります。いや、問題大ありです。認知症の方は程度にもよりますが、契約する能力がありませんので、売買契約自体が無効になります。こんな場合に成年後見制度というものがあって、認知症の方の代わりに成年後見人が契約することになります。
おそらく、当事者間においては特に問題はないのでしょうし、また逆に認知症の方の介護の費用を捻出するためにその方の不動産を売ってお金に換えたいという切実な場合もあります。
ただ、日本は法治国家です。法律は守らなければなりません。仮に悪法と言えども、改正されるまでは守らなければなりません。極端な話、何の問題もなければ人を殺してもいいのかという話です。
また、親族の方がその認知症の方の為に行動していたとしても、仮に医学が発展して認知症が治った場合にその方が「なんで勝手なことをしたんだ」といえば大変なことになります。将来的には認知症も治るでしょうしね。例えば、自分の愛着のある不動産を親族の方が「あなたの為」と言って、勝手に売ってしまったときのことを想像してみてくださいませ。
ご理解いただくのにどのように説明していいのか分からなくなりますが、当事務所のお客様は今のところご理解いただいているようで安心しております。今後このようなご相談が多くなると思いますが、どうぞご理解いただきますようにお願いいたします。 |