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三菱の創業者、岩崎弥太郎は、今まで読んだ司馬遼太郎さんの幕末関連の小説で主役としての登場はなく、常に脇役というか控えめに書かれているのですが、それでもその生涯や経済観念はとても興味深く思ってました。
そこへ今年のNHK大河ドラマ龍馬伝で岩崎弥太郎が注目を浴びているので、これは何か本を読もうと、色々物色してみたのですが、とりあえず読んだのが武田鏡村の「岩崎弥太郎不屈の生き方」。
貧しい暮らしからなんとか這い上がりたい気持ちと、自分の才能を活かしたい気持ちがあって、そのため、自分に合わない仕事はすぐ辞めるので生活は苦しかったり、要職についても藩の重役にいいように使われ、明治になって三菱の創業前後は超ワンマン経営だったり・・・、とにかく波瀾万丈な人ですわ。
明治になって武士が商人になっても、武士だった人は商人のように他人に頭を下げるのがイヤなんですが、弥太郎は「得意先の番頭や小僧に頭を下げると思うから腹も立つが、金に頭を下げると思えば我慢できる」と言って部下を諭しています。これは例えの話でしょうが、階級社会の崩壊にいち早く対応し、部下にもそれを分かってもらうための発言なんでしょうね。
その証拠に、これとは逆に「先義後利」(せんぎこうり)、義を先に立てれば後で利がついてくるが、先に利を求めていては後悔がついてくる、という意味の精神ももっていたりします。
「先義後利」は何のために仕事をするのか迷った時に、1つのヒントになる言葉ですね。
あっ、この本は、司馬さんの小説を否定しているところがあって、かなり腹が立ちます。司馬さんを否定できるような作家が今の世にいるわけがないと思うのですが・・・。なので、司馬さんのファンの方はご注意! でも、岩崎弥太郎の生涯については、ポイントを抑えて書いているので読みやすいといば読みやすいです。
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