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遺産分割協議・・・その4

相続の手続については、当事務所のこちらのサイトもご参考に→不動産登記.com

 遺産分割の協議がまとまったら、遺産分割協議書を作成いたします。裁判所で調停や審判をした場合には、裁判所がその内容を記載した書面を作成してくれます。

 遺産分割協議書には特に決まった書き方はありませんが、効力を持たせるためにはいくつかのポイントがあります。

1.法定相続人全員の協議
 当然ではありますが、相続人になる方全員が話し合いをした結果を文書にするのですから、全員が協議しておかなければ、効力はありません。なので、相続人調査の段階で、相続人を見極める必要があるのです。
 もちろん、相続人が認知症等で成年後見制度を利用しているときは後見人、行方不明の場合は不在者財産管理人、相続人が未成年で親子が利益相反する場合は子供の未成年者特別代理人がそれぞれ協議することになります。協議書への署名押印もこの方々がします。
 また、全員が一堂に会するのが原則でしょうが、現実は遠方の相続人がいたりで難しいと思います。そんなときは、電話等でやり取りをしながら、全員の意思の一致がとれたときが協議成立ということになります。

2.協議内容の整理
 遺産分割協議書は、誰が見ても理解できるものでなくては意味がありません。不動産の場合は所在や地番などを、預金の場合は金融機関名・口座名義・口座番号などを、証券の場合は証券番号などを明確に記す必要があります。
 相続は様々な法律資格者が作成いたしますが、弁護士さんの視点、税理士さんの視点、司法書士の視点で作成することがあるので、税理士さん的に作った協議書で司法書士が相続登記をしようとすると法務局に訂正を求められることもあったりします。逆に司法書士が作った協議書が相続税申告では不備があることもあるかもしれません。
 それぞれの専門家が連携して作成できるといいですね。また、金融機関は金融機関独自のものを使用してもらいたいのかもしれませんが、法律資格者が作ったものを拒否することまでは滅多にないと思います。

3.署名押印
 協議書には相続人当事者全員が納得したことを示すために、全員が署名し、実印を押印します。署名でなくてパソコンで記名していても構いませんが、後々、「オレはハンコ押した覚えはない!誰かが勝手に実印を持ち出して押したんだ(怒)」という相続人がでないように、署名をしてもらう方がよいと思います。
 また、実印の押印でなければ、登記や金融機関では使えません。税務署は実印の必要はないようですが・・・。実印を押印するので、それが実印であることを証明する印鑑証明書が必要になります。
 あとは、協議書が複数枚にわたるときは、それぞれ割印が必要になります。

4.一枚の書面に全員が署名押印するのか?
 これは解釈の問題なのかもしれませんが、遺産分割協議書の場合は全員が一枚の書面に署名押印し、遺産分割協議証明書の場合は、一枚に相続人1人が署名押印し全員の証明書が揃ったら効力がある、とも言われます。意味が分かりにくいですかねぇ。遠方の相続人がいる場合には、証明書の方が良さそうですね。

5.他に相続人がいないことの証明
 むか~しの人の相続で、戸籍がとれずに戸籍上相続人がハッキリしないことがあります。例えば、戸籍に次男からの記載しかないということがあり、では長男は?となると、すでに保存期間を過ぎて廃棄された戸籍に載っていたのかもしれないけど、わからないわけです。推定できるのは、他の戸籍に長男が出てこないということは亡くなっているであろうということ。
 そんなとき、相続人全員が長男死亡していて、「他に相続人はいません」と証明する必要があります。これはこれの証明書を作成してもよいですが、遺産分割協議書に記載しておけば、一石二鳥です。
 これは相続登記でよく問題になるので、司法書士はこのことを入れるのか気になるのですが、他の法律資格者の方はあまりそこまで考えなくても、その分野で使用する分には構わないのかもしれません。


 長々と書いてしまいましたが、以上、協議書についてのポイントでした。

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