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10年前

今日は、10年前に
亡くなった母親の命日です。

亡くなる2,3年前から、
なんとなく折り合いが悪く、
なんかいつも私に不満があるようでした。

私としては、夢を諦めて、
父親のあとを継ぐために
司法書士になったことを
感謝されたいくらいでした。

そして、亡くなる直前の言葉が、
「もうあんたの好きなようにしていいわ」
でした。

私は私で成長して大人になったつもりでしたが、
たぶん母親からしたらまだ子供で、
手綱を握っていたかったのかなと思います。

その後数年、逆にその言葉が呪縛になってしまって、
なんとなく思うように動けなくなりました。

そのうち腎不全になり人工透析になったのも、
母親の呪いかも、とか思うくらいでした。

ある程度その呪縛からも解かれたところ、
今度は昨年父親が亡くなりました。

父親との最後の会話は、
「事務所に行って、お前を叱ってやりたい」
でした。

私は、両親にとってなんだったのか、
と疑問に思うことばかりです。

一生懸命生きて、
人のためになることもやっているつもりですが、
両親への親孝行が足りなかったのかもしれません。

司法書士になったことが最大の親孝行だと
思っていたのが間違いだったようです。

もう二人ともいないので、
何もできないし、父の最後の言葉で、
また呪縛にかかったようになりましたが、
私に接する人からは信頼していただけるよう、
誠実に生きていきたいと改めて思った日でした。