リーダー必読。池井戸潤『俺たちの箱根駅伝』から学ぶ、勝てる組織の作り方
お正月の風物詩といえば、箱根駅伝。
毎年、テレビの前で学生たちの激走に胸を熱くしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな国民的行事をテーマにした池井戸潤さんの新作『俺たちの箱根駅伝』をご紹介します。
「駅伝の小説? 青春ものかな」と思ってスルーするのはあまりに惜しい。
実際に読んでみると、これは単なるスポーツ小説ではありませんでした。組織運営、チームビルディング、そしてプロフェッショナリズム……。
ビジネスパーソンが今読むべき「リーダー論」の教科書とも言える、骨太な一冊です。
あらすじ:タスキをつなぐのは「走者」だけではない
物語の軸は2つあります。
1つは、予選を落ちた大学から寄せ集めでできた特別枠の「関東学生連合チーム」。
寄せ集めのメンバーのため毎回最下位争いをしているチームが、箱根の本戦で上位を目指す、まさに逆境からの復活劇。
もう1つは、そのレースを中継する「大日テレビ」の制作チーム。
中継という巨大プロジェクトの裏で渦巻く局内の権力争いや、トラブルに立ち向かうプロたちの矜持が描かれます。
走る者と、撮る者。
立場は違えど、それぞれの「ゴール」に向かって突き進む姿は、池井戸作品ならではの痛快さと感動に満ちています。
組織論として読む『俺たちの箱根駅伝』
私がこの本を読んで特に付箋を貼りたくなったのは、「組織をどう動かすか」という視点が随所に描かれている点です。
1. 寄せ集め集団を「チーム」にする力
関東学生連合のチームは、最初から一枚岩ではありません。能力はあってもモチベーションが低い者、出身大学の監督の言いなりになる学生、どうせ無理という心理……。これらは、停滞している企業組織そのものです。
ここで問われるのが、「個の力をどうやってチームの力に変えるか」というリーダーシップです。
バラバラだった彼らが「俺たち」という主語で語り始めたとき、組織は爆発的な強さを発揮します。
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共通の敵(課題)を見据えること
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互いの役割を認め合うこと
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リーダーが腹を割って向き合うこと
ビジネス書でよく見る理論が、血の通ったストーリーとして描かれているため、読者の心に深く刺さります。
2. 17名の事務所を率いる代表としての「共感」と「自戒」
ここで少し、私自身の話をさせてください。
私は現在、司法書士事務所の代表として、17名のスタッフと共に仕事をしています。
17名という規模は、トップダウンだけで全員を動かすには限界があり、かといって阿吽の呼吸だけで回るほど小さくもありません。まさに「組織としての成長」が試されるフェーズです。
作中で描かれる、個性も考え方も違うメンバーを一つの方向へ向かわせる苦労は、痛いほど共感できました。
法律の専門家として、就業規則やマニュアルといった「ルール」を整備することはできます。しかし、ルールだけで人の心は動きません。
「どうすれば皆が自発的に動いてくれるのか」「こちらの熱量が空回りしていないか」
そんな経営者としての孤独や苦悩が、作中の監督たちの姿と重なり、何度も胸が締め付けられました。
だからこそ、物語の中でチームが噛み合い、個々のメンバーが自分の役割を全うして「タスキ」をつないだ瞬間の感動には、涙が出そうになりました。
スタッフ一人ひとりが成長し、信頼というタスキをつないでくれることこそが、組織を作る最大の「やりがい」なのだと、この本に改めて教えられた気がします。
3. 「裏方」というプロフェッショナル
本作のもう一つの魅力は、テレビ局員たちの戦いです。
彼らは走りません。しかし、彼らがいないと「箱根駅伝」という物語は視聴者に届きません。
会社組織においても、スポットライトが当たるのは一部の人間です。しかし、それを支えるバックオフィスの人間にも、それぞれの譲れないプライドや戦いがあります。
「自分は主役ではない」と感じている人こそ、彼らの仕事ぶりに勇気をもらえるはずです。
まとめ:明日、仕事に向かう背中を押してくれる一冊
『俺たちの箱根駅伝』は、こんな人におすすめです。
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チームの運営や部下のマネジメントに悩んでいるリーダー
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組織の拡大期における「生みの苦しみ」を感じている経営者
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最近、仕事への情熱を忘れかけている人
読み終えた後、自分の仕事にも「タスキをつなぐ相手」がいることをきっと思い出すはずです。
爽やかな読後感とともに、明日からの組織作りへの活力が湧いてくる。そんなエネルギーに満ちた一冊を、ぜひ手にとってみてください。
また、大泉洋さんを主演にドラマ化もされるようで、とても楽しみです。
ドラマ化の前にぜひ!
※この記事は一部AIに協力していただきました。
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